ふと見上げた雲が面白い形を描いていたら、思わずシャッターを切りたくなっちゃいますよね。でも闇雲に撮っても思う通りには撮れないのが空や雲だったりもします。真っ白になっちゃったり、単なる青い壁紙みたいになっちゃったり、いつ撮っても同じような構図になっちゃったり…。そこで今回は、空と雲の基本的な撮り方をマリコちゃんと一緒に勉強しましょう。
Best Shot !
photo by nana
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■Canon EOS 7D/SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM/絞り優先AE(F11)/ISO400/WB太陽光/ピクチャースタイル:風景
日が暮れかかっている景色をマニュアルピントで撮影。目立った対象物がない風景を撮る時はAFではピントが迷子になりやすいのでMFでの撮影がオススメです。雲の筋が描写されるようにF11まで絞りました。 |
まず三脚は「ふら〜っと歩いていたらキレイな空が」と言う偶然的な撮影ではなく、「今日は空を撮るぞ」と言うときは絶対に用意して欲しいです。特に夕焼けや朝焼けを撮る場合は、暗くてシャッタースピードが遅くなってしまいますので必ず使用してブレを防ぎましょう。
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できればがっしりとした足の太い三脚を使用しましょう! |
それでは、しっかりとした三脚を使ってブレを防いだマリコちゃんに、空の情景を思ったままに一枚撮ってもらいましょう!
NG Shot ! photo by mariko
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■PENTAX K-r/DA L 18-55mmF3.5-5.6AL/絞り優先AE(F10)/ISO200/WBオート/画像仕上:風景 |
マリコちゃんコメント
うーん・・・全体的にすっごく暗いなあ
雲の流れも出ていないし木の陰がありすぎて、寂しい写真になっちゃった!!
雲の流れの美しさを一番表現したかったのに。。。
太陽の光の射す感じもうまく表現したい!!
撮ってみたら想像以上に難しい気がしてきたんだけど、ナナ先生!!!
私にも無限に広がる空や、そんな空に広がる流れる雲、太陽の光が上手く表現できますか?
どうしても撮りたいです!!! 助けて下さいっ!
マリコちゃんは沈みかけた太陽を主役にしたかったみたいですね。でも、下半分が木の影になってしまってちょっと暗いイメージになってしまいました。また、太陽が真ん中にあるため日の丸構図になって画に広がりがなくなってしまいました。でも最初だから仕方がない! それではここで、空と雲の簡単な撮り方をお教えしましょう。
まずカメラ側の設定ですが今回はまだ日が出ている時間の撮影と限定して、絞りはF11〜20で絞って雲の模様がはっきりと出るようにしましょう。ただ、絞りすぎるとシャッタースピードが落ちて手振れしやすくなるので三脚でも油断をしないように! ISOは100〜400、ホワイトバランスは太陽光が一番ナチュラルな色合いで撮れます。画像仕上げは風景モードを使用しましょう。空を見上げて撮影する形になるのでレンズは標準ズームで構いませんが広角側を使用します。広角で撮ることで広がりを表現することができるのです。
ピントはMFで自分で操作しましょう。難しく考えないで自分がキレイと思うピントで大丈夫です。よく分からない!と言う方は無限遠で固定しましょう。
GOOD! photo by mariko
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■PENTAX K-r/DA L 18-55mmF3.5-5.6AL/絞り優先AE(F11)/ISO200/WB太陽光/画像仕上:風景 |
マリコちゃんコメント
私にも一面に広がる空が撮れたー!!
雲の流れも撮りたかった感じに撮れてる!! ううん、まさかここまで素敵な写真が撮れるなんて・・・
ずっとずっと続く空と、太陽の光がとってもキレイ!!!
私にもこんな写真が撮られたなんて!!!!
空って二度と同じのは見られないから写真に残しておきたいってずっと思ってた。でもなかなかうまく撮れなかった・・・。
でもこれからは沢山撮れるっ。
写真って知れば知るほどどんどんハマっていく。しかもこんなキレイな空が撮られてもうやめられないー!!
ナナ先生ありがとうございます!!!
沈む太陽が画面の角に来るように配置したので、太陽から伸びる光彩がとてもキレイに表現できました。最初のお手本写真のようにカメラをほんの少し傾けて空の配分の多い構図にしても面白いですよ! 面白いと言えば、ホワイトバランスを変えるとまるで撮った時間が違うかのような写真になります。
見たままの空を残すのも楽しいですが、色味を変えて違うイメージを作り出すのもまた新鮮ですね。冬は空気が乾燥しているので、空が高くて青空がとてもキレイな季節です。寒さに負けないように防寒対策をしっかりして、カメラと三脚を持って空を撮りに出掛けましょう!
(状況撮影=編集部)