ソニー（6758）は30日、伊庭保副会長が都内で会見し、6月中に開業予定のインターネット銀行の予備審査申請を金融庁に提出したと発表した。ネット銀行は、昨年10月に開業したジャパンネット銀行に次ぎ、今春には伊藤忠商事（8001）、三井海上火災保険（8752）日立製作所（6501）などによる少額決済中心のイーバンク銀行も営業開始する予定。ソニーを含む専門3行の間で、顧客獲得競争も激化しそうだ。

　 ソニーが近く設立するネットバンクは「ソニー銀行」で、東京都港区に本店を置く。資本金は375億円で、このうちソニーが80％、ATMによる現金の預け入れ・引き出しなどで協力するさくら銀行（8314）が16％、また金融アドバイスツールなどで協力するJPモルガンが4％を出資する。社長にはソニーの石井茂・金融サービス事業準備室長が就任の予定。

　 預金業務のほか、投信の販売、住宅やカードローン、クレジットカードなど幅広い業務を展開する。注目の預金量目標は、開業3年後で6,000億円、5年後で1兆円としており、5年後の目標はジャパンネットと同一だ。

　 また、口座数は3年後で40万、5年後で60万を目標にする。従業員は当初80人の計画。さくら銀行は、ジャパンネットの筆頭株主でもあり、現金の預け入れなどを行う“キャッシュポイント”はソニー銀行とジャパンネットが“呉越同舟”する形となる。