NEC(6701)は6日、韓国の総合ディスプレイデバイスメーカーである三星SDIと、携帯電話などの次世代表示装置、「有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレイ」の開発から製造・販売を手掛ける合弁会社の設立で合意・契約調印したと発表した。2001年1月に「三星NECモバイルディスプレイ」を設立、同年から韓国で生産を始める。合弁会社は、同分野で世界トップシェアを目指していく。
合弁会社の資本金は940億ウォン(約94億円)で、NECが49%、三星SDIが51%を出資する。開発拠点は日韓に置き、本社と工場は三星SDIの釜山事業所内に置く。両社はすでに、今年秋から共同開発に取り組んでおり、まずパッシブマトリックス(PM)タイプの2インチ型を生産する。さらに、大型化に適したアクティブマトリックス(AM)タイプも2002年以降に事業化する。生産能力は当初月間70万個だが、2003年には同150万個に引上げる。
両社は、今後5年間で5,000億ウォン(約500億円)規模の投資を計画しており、2005年には世界シェアの30%、売り上げで1兆ウォン(約1,000億円)の事業に育成していく。有機ELは、ブラウン管並みの高画質で薄型、軽量、省電力などの特徴をもち、「IMT-2000」用次世代携帯電話や携帯情報端末、カーナビなどに幅広く採用される見通しとなっている。
■URL
・NEC
http://www.nec.co.jp/
・NEC、9月にデバイス販売部門を分社
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/08/21/doc203.htm
(沖野宗一)
2000/12/06
12:16
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