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NECの杉原瀚司専務(左)、エルピーダメモリの 徳山賢二社長(中央)と日立の石橋正専務 |
NEC(6701)と日立製作所(6501)は28日、両社が共同出資で設立したDRAMを中心とする半導体の開発会社、エルピーダメモリが広島県内に次世代DRAMの新工場を建設すると発表した。総投資額は1,600億円と巨額で、2002年前半から256Mビット品の量産を目指す。
また、エルピーダは2001年初めから親会社2社のDRAM販売機能を引き継ぎ、自社ブランドによる販売事業も手掛ける。これにより、NECと日立のDRAM事業は開発から生産・販売に至るまで、ほぼ同社に統合されることになった。両社のDRAMの世界シェアは、現在13%程度だが2004年までには17%に引き上げ、さらに20%を目指す。
エルピーダの工場は、東広島市にあるNEC広島の敷地内に2001年早々から着工の予定。延べ床面積2万2,000平方メートルの規模で、最大生産能力は300ミリウェハ月間2万枚。同社が今年8月に世界に先駆けて開発した線幅0.13マイクロプロセスによる、256MDRAMが最初の量産品となる。
同社は、2001年4月からNEC広島と日立のシンガポール拠点に生産を委託していくが、自前の工場建設により需要動向に迅速に対応する体制とする。投資に伴い、NECと日立は折半による合計200億円の第3者割当増資を引きうける。払い込みは2001年度初めの予定。
同日、都内で記者会見したエルピーダの徳山賢二社長は「開発から販売までの一貫した事業モデルが確立できた段階の株式公開も、念頭に置いている」と述べた。エルピーダは昨年12月に設立され、現在の従業員は約450人。
■URL
・エルピーダメモリ
http://www.elpida-memory.com/index1.htm
・ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/0011/2801.html
・NECと日立、光基幹通信システムを共同開発~北米市場へ攻勢
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/10/12/doc677.htm
・NEC、9月にデバイス販売部門を分社
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/08/21/doc203.htm
(塩谷麻樹)
2000/11/28
17:57
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