政府は27日午前、IT戦略会議(議長・出井伸之ソニー会長)とIT戦略本部(本部長・森喜朗首相)の第6回(最終)合同会議を開き「5年以内に世界最先端のIT国家になる」ことを目標とする「IT基本戦略」を決めた。
国家目標となる基本戦略は、5年以内に3,000万世帯が高速インターネット接続を、また1,000万世帯が光ファイバーなどによる超高速ネット接続を常時実現できる環境整備などを掲げた。ネット普及率については、2005年に60%超水準を目指す計画。また、電子商取引の市場規模は、2003年には5年前(1998年)に比べ10倍超になるよう目標を定めた。さらに、同年度には全ての行政手続きが24時間体制でできる電子政府の実現を図ることも明記した。
基本戦略ではこうした目標の実現には「多くの規制や煩雑な手続きを必要とする規制」が、通信事業者間の「公正、活発な競争を妨げている」と指摘、積極的な規制緩和や競争原理の導入を訴えている。これと関連して、会議では「政策官庁と規制官庁が同一なのは問題」と、郵政省(2001年1月から総務省)の電気通信行政のあり方を批判する意見も出された。
■URL
・首相官邸(IT戦略会議)
http://www.kantei.go.jp/jp/it/index.html
・NTTなどの電柱・管路の開放も~IT戦略会議が基本戦略草案
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/11/06/doc935.htm
・郵政省に忍び寄る“完全解体”の悪夢~3事業批判が通信行政に飛び火も
http://www.watch.impress.co.jp/finance/news/2000/11/24/doc1140.htm
(沖野宗一)
2000/11/27
12:47
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