ウィットキャピタル証券とイー・ウイング証券、オリックス証券の3社は26日、インターネットを介した新規公開・上場株（IPO）の販売団「E-ディーラー」を組織化することで合意したと発表した。

　 ウィットは「E-マネージャー」として他の2社と販売委託契約を結び、ウィットが引き受けたIPOの販売を行う。3社の顧客からの需要は、ウィットのコンピュータ・システム「E-ディーラーシステム」（ビジネスモデルとして特許出願中）によって公正な抽選を行い、当選、補欠、落選を決定しその内容を各社に通知する。

　 投資家に対しての配分は、できるだけ長期的な視点で投資を行う投資家に対して配分することを意図し、需要申告の初日に優先時間帯を設けるなど、より早く行動を起こした投資家を優先する。また、長期保有を奨励するために「ノーフリッピング・ルール」も設けている。このルールは、募集・売出価格決定日から60日以内に市場で売却した投資家は、60日の期限内は他の需要申告に参加する際の配分で優先順位が劣後されるもの。

　 「E-ディーラー」の仕組みを使った第1号IPO案件は、11月中旬頃からブックビルディングが開始される予定。今後、ウィットが引き受けたIPOは、発行体が拒否した場合などを除き基本的には「E-ディーラー」の仕組みを使う。また、当初はシステム開発段階から協力してきた3社で開始するが、他の証券会社の参加も促す。