アブラモフ社長（左）

　 警視庁捜査4課は25日、逮捕監禁などの容疑でリキッドオーディオ・ジャパン（4740）の大神田正文・前社長（32）ら5人を逮捕した。大神田容疑者らは、1999年6月9日ごろ当時の同社取締役（33）を暴行、逮捕監禁した疑い。調べによると、元取締役の渡米を阻止するとともに、脅して同社を退社させることを企てたという。被害者から現金4万円とキャッシュカードなどを強取した疑いもある。

　 大神田容疑者は、反社会勢力との関係を取りざたされるなど同社の悪いイメージを払拭するため、今年9月27日に同社を突然退社していた。

　 リキッドオーディオ・ジャパンは25日午後、アレクサンダー・アブラモフ社長が都内で記者会見し、「逮捕された前社長はすでに退社しており（40株を保有する株主としての関係はあるものの）当社とは経営や業務面に関してまったく無関係」と述べた。しかし、「全社をあげて音楽業界での位置付けを確立していこうとしている矢先の出来事で大変残念だ」と、同社のイメージへの影響を懸念した。

　 今回の事件の背景ともいえる社内の派閥抗争については「当時から在籍する社員にも聞いたがそのような事実は無いし、そういった社内の雰囲気も無かったと聞いている」と述べた。

　 なお、同社はディスクロージャーの一環としてこれまで定期的に一般投資家向けに行ってきている会社説明会を、11月10日に東証アローズで行う予定。