NEC（6701）は3日、PDA（携帯情報端末）や次世代携帯電話向けの需要が期待されている反射型TFTカラー液晶ディスプレイ事業に参入すると発表した。当面30億円を投資する計画で、子会社のNEC秋田（秋田市）にガラス基板を月間1万枚処理できる生産ラインを設置する。第1弾としてPDA向けの3.8型（320×240画素）を生産する。年度内にサンプル出荷し、2001年4月から月間1万台の量産に入る。

　 量産する3.8型は、反射率40％、コントラスト比40対1と、業界最高水準の画質性能を目指す。また低電力ドライバーの採用により、コントローラー回路などを含む消費電力は40mWに抑えた。同社は順次、2型クラスなど携帯電話向け製品についても開発を急ぎ、量産化を進める計画だ。