インターネット接続サービスのMTCIは28日、Webサイトのトップページに「重要なお知らせ」として、現経営状勢下でのインフラの継続・維持が難しい状況のため一部のインターネットサービスを一時停止すると掲載した。既に、北海道などのアクセスポイントではサービスが停止されている模様だ。

　 資金繰りが悪化し、各アクセスポイントのパートナーへの支払いが滞っていることでパートナーが契約を解除してきたことや、NTTへの回線使用料の未払い状態が続いていることなどが原因。会社側は、他のサービスパートナーを探しているとしているが、段階的にサービスは停止していく見込み。主力の接続事業が続けられないため、会社の存続も厳しい局面となりそうだ。

　 資金繰りが悪化したのは、今年3～4月ごろで、経営陣は海外からの融資により乗り越えるとしていたが、それも頓挫した状況になっているという。同社は銀行からの借り入れは無く、手形を振り出してもいないが、MTCIは証券会社を介さずに1999年10月15日に未公開企業ながら自らで公募による資金調達（発行価額1株あたり256万円、発行株式数4,000株）を行っている。一般個人投資家も多く含まれている見込み。株主数は現在3,500人とも言われているが、今後株主代表訴訟に発展する可能性も出てきたといえる。同社は、11月に臨時株主総会を開く予定。

資金調達時の 当時同社のWebサイトからダウンロードできた目論見書の一部、 （なお、MTCIと資本関係は無いが、MTCIの金子氏がMTCI会長の早川氏と未公開株の流動化を目的に2000年3月に設立したMTCI証券は5月30日アイフィールド証券に社名変更し現在認可申請中）