NEC（6701）は14日、同社のブラジル法人であるNECブラジル（NDB）の通信システム受注が順調であり、2001年度の総受注額が900億円に達する見通しを明らかにした。NDBは1968年の設立で中南米では最大手の通信機器企業。ブラジルの通信会社向けを中心に事業を展開している。

　 今回受注したのは、リオデジャネイロに本拠を置くテレマール社など通信大手3社向けの局用交換機（合計約410億円）、テレマール社向け衛星通信システム（約31億円）など。また、このほかにもCDMA方式の加入者系無線アクセスシステムなど携帯電話関連の受注も好調という。

　 同社は、ブラジルのインターネットやモバイル通信の利用者が急増しているのに対応、今年6月には、生産部門をカナダに本拠を置くセレスティカ社に売却、ネットなどの通信ソリューションに事業をシフトする体制とした。ブラジル国内の受注獲得は、欧米企業との競争が激しく厳しいものの、NECでは2003年度のNDBの受注を1,500億円規模に拡大させる計画だ。