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GE、eビジネスで対日攻勢~ウエルチ会長が「最後の来日」へ

  米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、日本でのeビジネスを本格的に展開する。関係筋によると、来年退任予定のJ・ウエルチ会長が今月下旬に緊急来日。国内の有力金融機関などと接触するとみられ、大手都市銀行などとの提携が取り沙汰されている。

  GEの「中興の祖」であり、「世界最高の経営者の一人」と称されるウエルチ氏がこの時期に在任中最後の来日を果たすのは、同社が「eビジネスでも、日本は米国に次ぐ世界第2位の市場に成長する」と判断したからだ。従来、日本でのeビジネスは傘下企業ごとの縦割りで展開していたが、今後は3部門に集約する。

  ●邦銀との新たな提携軸に
  具体的には、(1)ネット上で物品を販売する「e-sell」(2)オークションなどによる資材調達の「e-buy」(3)企業内部の製造・流通効率化を促す「E-make」が柱となる。GE幹部によると、年間40億ドル(約4,200億円)の売り上げを目標に設定したという。

  第1弾として、日本GEはこのほど、中堅企業に照準を定めた「経営ナビ」をネット上で開始。経営者や財務担当者向けに機器・自動車リース、生命保険などの金融サービスを提供しながら、顧客企業の成長を支援するとの触れ込みだ。米国では昨秋、フィラデルフィアを中心に「スモール・ビジネス・ソリューションズ」の名称でスタートしている。

  しかし、GEが日本でB2C、B2Bで覇権を握るには、コンシューマー・ビジネスに弱みがある。このため、ウエルチ会長自ら邦銀などとの提携交渉に乗り出すもよう。GE幹部は「リテール・バンキングは利益率が低く、自前で行うことには全く関心がない」と断言する一方で、「(リップルウッドを通じて出資する)新生銀行を含め、どの銀行とも提携する用意がある」と話す。

  ●急拡大する対日ビジネス
  GEの対日ビジネスは、過去5年間に急拡大。東邦生命保険や旧日本長期信用銀行系列の日本リースなどを傘下に収め、従業員は3,500人から1万7,000人に、売上高は30億ドル(約3,150億円)から70億ドル(約7,350億円)に増やした。この結果、売上高に占める金融サービス事業の比率は5%から50%に上昇している。

■URL
・GE
http://www.ge.com/index.htm
・日本GE
http://www.gejapan.co.jp/index.html

(兜太郎)
2000/09/08 09:48
3/30(金)
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