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IT基本法巡り政府内に不協和音~官房長官発言の波紋 |
「IT基本法」など日本でのIT革命の推進に向けた3法案を秋の臨時国会に提出する―。中川秀直官房長官が23日の講演で突如打ち出したIT関連法案の早期提出方針を巡り、政府部内で不協和音が起きている。 中川長官は、この講演の中で、IT革命を日本で推進するため、政府としての基本方針とその取り組みスケジュールなどを示したIT基本法案のほか、IT推進の障害となっている既存法規制をまとめて撤廃することを狙いに、複数の法案に横串を入れ一括して提出するIT一括法案などを臨時国会に提出方針を明らかにした。 そもそも、ITが日本経済復活のための”起爆剤”になるとの認識は政府部内でも共通。そのために必要な法制度の整備は矢継ぎ早に行うとの考え方にも異論を唱える向きはほとんどない。 まず、一括法の早期制定についての考え方。インターネットを通じた通信販売でも、訪問販売法や割賦販売法など現行の法体系では販売業者が申し込みを受け付けたあとに、消費者にその内容を書面で交付することを義務づけている。 これに関連する項目を横断的に撤廃し、インターネット上での電子書面でのやり取りで事足りるようにするのが一括法の第1段となるが、「早期に取り組むべき不可欠な課題」との認識に足並みの乱れはない。 そうした中、不協和音の原因は、基本法の制定を急ぐことにある。「IT推進は短期決戦だ。基本法といっても、未来永劫までも見据えた農業基本法などと同じようなものを制定しても意味はない。それなら、基本法の制定にかかわらず、政府のIT戦略会議が報告書の形で基本方針を示し、その後の状況の変化に合わせて随時見直していく方が意味があるのではないか」(政府筋)というわけだ。基本法が、「単なるお題目に終わらなければいいが」などと冷ややかな声も漏れてくる。
(野崎英二)
2000/08/25
17:18
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