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Google、GIGAスクール第2期に向け端末貸出や新ライセンス

Googleは、GIGAスクール構想第2期に向けた取り組みについて発表した。GIGAスクール構想は、日本全国の小学生・中学生に1人1台のコンピューターを整備する計画で、第2期は2024年度~2028年度を実施期間とする。

第1期でGoogleは、Chromebookを使った教育現場向けのソリューションを展開しており、第2期ではこの取り組みを強化。第2期向け「Google for Education GIGA スクールパッケージ」として、従来からのGoogle Workspace for Education環境に加え、新たに専用のモバイルデバイス管理ライセンス「Google GIGA License」を導入。導入に向けた支援を行なう「Google GIGA サポートパック」も提供する。

第1期から提供しているGoogle for Educationでは、Chromebook端末による運用のしやすさがメリットとされ、起動の速さや、授業中に端末の開け閉めをしてもスムーズに再開でき、キーボードを標準搭載していることも評価されているという。

また、運用については、現場の負担を極力減らすため、新入生への端末配布時の初期設定やOSアップデートがクラウドベースで簡単に行なえるほか、故障しても予備機にログインすることで直ぐに授業を継続できる。また、現場の教師らにむけた研修制度として「Kickstart Program」等も提供している。これらは引き続き第2期でも同様に提供する。

新たに導入されるモバイルデバイス管理ライセンス「Google GIGA License」は、高度なセキュリティや自動更新の機能などを搭載し、IT管理者をサポートするほか、端末の利用状況や学びの軌跡を安全に保存し、それを可視化できるダッシュボード連携機能を備える。利用状況の可視化については、第1期のGIGAスクール構想において、学校毎に活用状況が異なっていたことから、第2期ではこれを可視化することで更なる活用を目指す。ライセンスは端末の買い換えまで有効。

サポートパックとしては、新たにトライアルサポートと新規導入サポートを導入。トライアルサポートでは、自治体が機材の導入を検討する際、Chromebookの実機を貸し出すもの。自治体の希望に応じて台数や期間などを設定可能。既に東京都荒川区のある学校では、この制度を利用してクラス全員で試用をした結果、導入に至ったという。

新規導入サポートは、Chromebook導入のためのGoogle Workspace for Educationの環境構築を無料で支援するもので、自治体の要望に応じてパートナー企業とともに提供するサービス。

さらに、リサイクルサポートも実施。第2期の導入端末は、購入時点で「廃棄・返却にかかる実施主体・費用についての見通し」を持っておく事が求められており、整備計画にも更新端末のリユース、リサイクルについての記載が必要になる。

リサイクルサポートでは、第2期導入のChromebookを将来無料で回収するほか、第1期端末についてもメーカー・型番を問わず同様に無償回収・処分を行なう。実際の回収は小型家電リサイクル法認定事業者であるリネットジャパンが実施する。

現時点で第2期に対応するChromebook端末のOEMパートナーは、acer、ASUS、DELL、dynabook、HP、Lenovo、NECの7社。