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JASRAC、結婚披露宴での楽曲複製に包括使用料を試験導入
2019年9月3日 17:06
日本音楽著作権協会(JASRAC)は、音楽や映像を結婚式や結婚披露宴などブライダル目的で複製する場合の使用料について、包括的に徴収する方法の試験的運用(実証実験)を実施する。事業者の募集受付は9月2日~9月20日。
結婚式や披露宴などでJASRAC管理の音楽を使う場合、余興のカラオケやプロフィールビデオ上映やBGM用CDの再生など「演奏」利用や、BGM用CD製作/記録用DVD製作など「複製」利用という目的に応じて使用料の手続きが必要となり、通常はホテルや結婚式場、録音/録画物の製作事業者(または代行団体)らがこうした手続きを行なっている。
10月1日からはブライダル専用の使用料が適用。JASRACやRIAJ(日本レコード協会)に対し、個別の著作権使用料/著作隣接権使用料が発生し、料金などの詳細はJASRACのパンフレットに掲載されている。
今回の実証実験は、利用する楽曲ごとに使用料などを算出するのではなく、1回の催物(披露宴など)で包括的に使用料を決める仕組み。対象の事業者に対し、オーディオ録音(進行用録音物)は1催物あたり5,000円、ビデオグラム録音(記録用録音物)は1催物あたり10,000円が包括使用料額となる。なお、プロフィールムービーやエンドロールムービーなどの「演出用録画物」については、今回の実証実験の対象外となる。
募集の対象となる事業者は、10月1日からの「ブライダル用録音・録画物に係る包括的利用許諾契約」の締結などが必要。また、実証実験の対象とならない楽曲もある。募集要項などの詳細はJASRACのサイトで案内されている。
【訂正】記事初出時のタイトルを「披露宴で流す曲に包括使用料」としておりましたが、今回の取組は複製が対象となるため表現を改めました。また記事の表現も一部修正しています。(3日19時30分)