ARROWS × ケータイ Watch

ARROWS×ケータイWatch

導入の障壁はもはや”決断”のみ

ビジネスに必要なセキュリティ/信頼性/カスタマイズ性を備えたスマートフォン「ARROWS M305/KA4」&タブレット「ARROWS Tab M555/KA4」

「ARROWS M305/KA4」(右)と「ARROWS Tab M555/KA4」(左)

「法人向け端末」という選択

ビジネスの現場では、クラウドとスマートデバイスが業務と密接に結びつきつつある。メールやスケジュールといった会社の基本インフラ利用はもちろん、営業活動や生産の現場におけるツールとしてのクラウド&スマートデバイスの有用性は、すでに多くの前例が示している。それでも、会社として業務へのスマートフォン、タブレット導入を決断できない理由とは何だろうか?

セキュリティに対する不安? 自社の業務に活用できるだろうかという疑問? もちろん、コストも大きな理由の1つであることは間違いないが、新しいデバイスの導入が経営の手助けとならず、逆にマイナス要因になってしまうことを恐れている経営者やIT担当者も少なくないだろう。

しかし、これらの不安や疑問は、過去の間違った導入事例によって引き起こされてしまった誤解であることも少なくない。

現状、スマートフォンやタブレットは、日進月歩で技術が進歩しつつあり、革新的な機能を搭載した新製品が次々に登場する時代だ。魅力的な新機能や高いスペックは、多くの消費者を惹きつけるためには役立つが、法人向けという用途で考えると、その新機能や高スペックがかえって業務の支障になってしまう場合もある。

大量のデータを抱えた端末の紛失による情報漏洩、高性能なカメラを逆手に取った社内から外部への情報流出、多機能ゆえに時間もコストもかかる導入教育、要求される業務に対して過大すぎる性能への対価など、"スマート"であるがゆえに、かえってリスクを増大させたり、コストが膨らんでしまう場合もある。

これらの問題の多くは、「法人」というカテゴリに、コンシューマー向けの製品をそのまま持ち込んでしまった悲劇だ。

このような状況の中、高い注目を集めているのが法人向けのスマートフォンやタブレット端末だ。中でも、この分野にいち早く取り組んできた富士通の製品は、業務での利用に欠かせないセキュリティ機能や自社の業務に合わせて導入するための高いカスタマイズ性を備え、すでに市場から高い評価を受けている。

果たして、法人向け端末なら、本当にスマートフォンやタブレットを業務に導入する決断を下すことができるのか? 富士通の「ARROWS」ブランドが冠された法人向けスマートフォン「ARROWS M305/KA4」、およびタブレット「ARROWS Tab M555/KA4」を実際に見ながら、その検証をしてみよう。

製品としての基本性能をチェック

まずは、両製品の基本的な部分からチェックしていくことにしよう。

「ARROWS M305/KA4」は、富士通の自社ブランドで販売される法人向けのスマートフォンだ。

ARROWS M305/KA4。4.5インチのボディは画面の大きさと持ちやすさのバランスが良い

法人向けのスマートフォンというと、機能性重視の地味なデザインを連想するが、過度な装飾こそないものの、市販のスマートフォンに近いシンプルな美しさを備えた端末に仕上がっている。

画面サイズは4.5インチで、手に馴染むサイズ感を維持しながら、それでいて見やすいサイズを実現している。画面サイズを中心に大型化が進む一般向け製品とは異なり、常にポケットに忍ばせておきながら、いつでも取り出して使えるようなビジネス上の携帯性を重視したサイズとなっている。

特筆すべきは、この4.5インチの高精細有機ELディスプレイの見やすさだ。屋外での視認性が非常に高く、日中の屋外で画面を見ながらメールをチェックしたり、文書などのデータをチェックするといった用途でも見やすい。

搭載されるアプリもシンプルだ。ChromeやGmail、カメラなど、Googleのサービスを中心とした標準アプリで構成されており、余計なアプリはインストールされない。後述する「カスタムメイドプラスサービス」によって、自社に合わせて構成することもできるが、そのまま でもビジネスにすぐに活用可能だ。

ホーム画面もシンプル
アプリもビジネスに必要なものがそろったシンプルな構成

このほか、主なスペックは、CPUがクアッドコアのMSM8926(1.2GHz)で、メモリ(RAM/ROM)は1GB/8GB、2GB/16GB、2GB/32GBから選択できる。カメラはアウト側が約810万画素、イン側が約130万画素となる。対応する通信機能は無線WANがLTE、HSPA、UMTS、GSM、GPRSで、無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/ac。バッテリーは2500mAhで、最大約670分の連続通話、最大約950時間(UMTS)/700時間(LTE)の連続待受が可能だ。

もちろん、背面カバーを開けることで、電池パックを交換することも簡単にできるようになっている。オプションの電池パックを利用すれば、長時間の外出、出張などに対応できるのも魅力といえそうだ。

バッテリー交換可能で長時間の外出時にも安心。管理・運用もしやすいはず

一方、法人向けタブレットとして提供される製品が「ARROWS Tab M555/KA4」だ。10.1型の大型の液晶を搭載した大きめのサイズとなっており、文書の作成や業務アプリケーションの利用など、画面の見やすさや操作性の高さが重要視される用途向けの製品となっている。

ARROWS Tab M555/KA4

大きめといっても、サイズは約幅270×高さ174×厚さ10.8mm、質量610gと、ノートPCと比べれば一回り小型で、軽く、カバンなどに入れて持ち運ぶのに苦労しない。

それでいて、たっぷりのスタミナを備えているのが特長で、36.5Whr(9600mAh)のバッテリーにより、最大14時間もの駆動時間を実現している。移動時や屋外での作業など、充電の機会がなく、ビジネスでは端末を連続で使わざるを得ないシーンも珍しくないが、これなら出発から帰社するまで、バッテリー残量を気にせずに使えるだろう。

基本的なスペックは、前述したスマートフォンの「ARROWS M305/KA4」と共通の部分も多く、1.2GHz駆動のMSM8926、メモリ(RAM/ROM)は1GB/8GB、2GB/16GB、2GB/32GBから選択可能。アウト側約810万画素、イン側約130万画素のカメラ、LTE、HSPA、UMTS、GSM、GPRS対応の無線WANとIEEE802.11a/b/g/n/acの無線LANという点は同じだ。

アプリも基本的にはスマートフォン「ARROWS M305/KA4」と同じで、ビジネスに必要なアプリを搭載しながら、余計なアプリが搭載されないシンプルな構成となっている。

ビジネス向けのシンプルなホーム画面
ビジネスに必要な機能はきちんと搭載されている

ビジネスのために磨かれたスマートフォン&タブレット

と、ここまでは、どちらの端末も一般的なスマートフォンやタブレットとさほど大きな違いは見られないが、その実力が垣間見えるのは、法人向けの機能だ。具体的には、セキュリティ、管理、使いやすさという3つの観点で分類すると、以下のような特長を備えている。

  1. 高度なセキュリティ
    • スイッチ付きスマート指紋センサーを搭載
    • 端末&microSDカードの暗号化が可能
    • リモートロック/リモートワイプに対応
  2. 柔軟な導入や管理
    • 通信事業者を選べるSIMロックフリー
    • ハードウェアのカスタムメイドが可能
    • カスタムメイドOSでの納品に対応
  3. 追求された使いやすさ
    • IPX5/IPX8の防水とIP5Xの防塵に対応
    • 優れた耐落下、耐薬品性能
    • 手袋のままタッチ操作が可能

1.高度なセキュリティ

まずは、セキュリティ機能から見ていこう。この分野での最大の魅力といえるのは、やはり指紋センサーだ。

指紋センサーといえば、富士通製のスマートフォンならではの特長ともいえる機能だが、今回の両製品にも、それぞれスイッチ付きのスマート指紋センサーが搭載されている。

あらかじめ指紋を登録しておけば、本体を手にとった後、背面のセンサー部分を押して画面をオン、そのままスライドさせて指紋を読み込ませることで、簡単にロックを解除できる。

「ARROWS M305/KA4」は背面に指紋センサーを搭載
「ARROWS Tab M555/KA4」はグリップの親指部分に指紋センサー

実際に使ってみると、この位置が実に絶妙で、使いやすいことに感心させられる。スマートフォンの「ARROWS M305/KA4」は、左手で端末をホールドすると、自然に人差し指を指紋センサーの位置へと合わせることができるようになっている。このため、ポケットから取り出して、ロックを解除するまでの動作が、実にスムーズで、違和感を感じることがない。

一方、タブレットの「ARROWS Tab M555/KA4」は、タブレット横向きに両手で持ったときに、ちょうど右手の親指の部分が指紋センサーに当たるように設計されている。このため、こちらも画面オンからの指紋によるロック解除という操作が、指を無駄に動かすことなく、最小限の動作で行える。人間の動きがよく考えられた、とても自然な配置だ。

また、端末、およびmicroSDカード内のデータを暗号化することで端末紛失時の情報漏洩被害を最小限に抑えることも可能だ。指紋による認証だけでは、紛失時にmicroSDカード内の情報を保護することができないが、暗号化しておけば第三者に情報を見られてしまう心配がない。単純な紛失はもちろんだが、明らかに情報を狙った盗難被害の最小化にも役立つだろう。

本体メモリやmicroSDメモリカードの暗号化に対応

もちろん、実際に紛失や盗難に遭った場合の対策も可能だ。利用するには、後述するカスタムメイドプラスサービスによる設定が必要だが、遠隔地から端末をロックしたり、初期化することができる。

こういった機能は、一般向けのスマートフォンでも提供される場合があるが、必ずしも設定が有効になっているとは限らない。法人向けのスマートフォンの場合、これら複数のセキュリティ機能を標準の機能として搭載でき、設定に苦労せずに使えるようになっているのが大きな特長だ。

2.柔軟な導入や管理

今回登場したスマートフォン「ARROWS M305/KA4」とタブレット「ARROWS Tab M555/KA4」の特長の中で、実は、もっともインパクトが大きいのは、端末がSIMロックフリーで提供されることだ。

前述したように、LTE、HSPA、UMTS、GSM、GPRSに対応し、様々な通信事業者の通信網で利用することができる。

もちろん、MVNOによる低価格の通信サービスとの組み合わせで導入できるのも魅力だが、キャリアを問わないため、現在、企業が契約しているキャリアはそのままに、端末だけを導入できるようになっている。

様々な通信事業者を利用できるSIMロックフリー仕様
各通信事業者での通信に対応。リーズナブルなMVNOサービスでも利用できる

これまでの法人向けスマートフォンやタブレットは、端末と回線がセットというケースが多く、いくら端末やサービスが魅力的でも、回線契約の変更がネックとなり、導入をあきらめざるを得ない場合があった。

しかし、本製品であれば、どの通信事業者でも、現在の回線環境を問わずに導入することができるし、導入後に契約を変更しても端末はそのまま利用することが可能だ。企業として抱えた資産が無駄にならないのは、大きなメリットだ。

また、ビジネスで利用する回線を選ぶにあたっては、メーカーである富士通自らが提供する「「FENICSⅡ ユニバーサルコネクト スマートデバイスサービス」LTE Fタイプも有力な選択肢になりうる。通常の回線事業者と同様の音声通話やLTEによるデータ通信を、1回線あたり月額880円(税別)からというリーズナブルな価格で利用できるほか、インターネットを経由しない、プライベートな閉域接続も可能となっており、セキュリティを重視する場合にも最適だ。

以上のような柔軟性の高さは、ハードウェアやソフトウェアの面でも活かされている。今やPCの構成を選んで購入できるのは当たり前だが、これと同じように、「ARROWS M305/KA4」と「ARROWS Tab M555/KA4」も、その構成を用途によって選択して購入できるようになっている。

具体的に何がカスタマイズできるのかというと、以下の通りだ。

  • メモリ(RAM/ROM)
    • 1GB/8GB(標準)
    • 2GB/16GB
    • 2GB/32GB
  • カメラ
    • イン約130万画素/アウト約810万画素(標準)
    • なし
  • NFC
    • なし(標準)
    • あり

業務上、たくさんのアプリを稼働させる必要があったり、画像や動画など容量の大きなデータを扱う機会が多い場合はメモリを増やすことができる。

カメラは、通常はイン側とアウト側に搭載されているが、これを無効にすることができる。研究開発部門など、機密情報を扱う部署で使用する場合、重要な情報を撮影できてしまうカメラは、むしろあっては困るデバイスとなる。このようなニーズに合わせて、カメラを無効化できるわけだ。

情報流出が懸念される場合はカメラの非搭載化も可能

一方、NFCはオプション的な扱いとして追加することが可能だ。社内の入退室などに端末を利用したい場合などに搭載することが可能だ。

入退室や勤怠管理にも利用できるNFC

このほか、在庫管理や販売管理などに活用できる外部接続用のオプションとしてバーコードタッチリーダーなどが用意されるなど、本体のカスタマイズだけでなく、トータルのソリューションとしてハードウェアの構成ができるのもメリットだ。

同様に、ソフトウェアのカスタマイズにも対応している。企業で導入する場合、通常は、端末の購入後に、自社の仕様に合わせて、OSの設定を変更したり、業務に必要なアプリをインストールする作業が必要になるが、富士通では、このような設定を「カスタムメイドプラスサービス」として代行するサービスを提供している。

前述したmicroSDカードの暗号化を有効にしたり、リモートワイプの機能を有効にするなど、あらかじめ決めた設定やアプリが整った状態で端末が納品されるため、企業内に専任のIT担当者がいない場合でも大量導入に困ることはない。

このほか、資産管理用のラベルを添付することなどもできるので、スマートフォンやタブレットの導入を、手間なく、そして短期間で実現できるだろう。

3.追求された使いやすさ

最後のポイントは、実際に端末を利用するユーザー視点での使いやすさが追求されている点だ。

スマートフォンの「ARROWS M305/KA4」、タブレットの「ARROWS Tab M555/KA4」共に、IPX5/IPX8の防水とIP5Xの防塵に対応しており、天候や場所を問わずに利用できる。また、優れた耐落下性能と耐薬品性能も備えており、意図せぬ落下やアルコール除菌シートなどでの拭き取りなどで、安易に故障しないように設計されている。

防水・防塵・耐落下・耐薬品。苛酷な仕事環境でも使用できる

せっかく導入したスマートフォンやタブレットが、頻繁に修理に出ていて業務に使えないとか、購入後に修理や交換のコストが嵩むといった心配がないのは、うれしいポイントだ。

このほか、素材にもよるが、手袋をしたままでもタッチ操作ができるので、建設現場などの導入にも適しているといえるだろう。

現場で便利な手袋タッチ

ユーザーにとって、本当に便利な機器は、必要なときにきちんと使える端末であることは間違いない。そういった意味では、実際にユーザーが使うであろうシーンがきちんと想定されているあたりは高く評価したいところだ。

本当の意味での法人用途が考え尽くされた端末

以上、富士通の法人向けスマートフォンの「ARROWS M305/KA4」とタブレットの「ARROWS Tab M555/KA4」の特長を見てきたが、いずれも、かなり完成度の高い端末といってよさそうだ。

これまでのスマートフォンやタブレットの中には、「法人向け」といっても、販売チャネルが異なるだけの製品などもあり、その意義があまり見えなかったが、本製品は、法人のために何ができるのかを徹底的に考え、それがきちんと実現された製品といえる。

セキュリティ機能などの充実したスペックもそうだが、導入や運用管理、さらに実際に端末を使うユーザーのことまで、きちんと考えている。

冒頭でも触れたように、法人向けのスマートフォンやタブレットの導入は、経営者やIT担当者にとって、大きな決断といえる。しかし、本製品であれば、その決断に対する不安がかなり軽減されているといっていいだろう。

企業システムのクラウド化、モバイル化は、もはや避けられない状況といえる。そのための一歩として、「ARROWS M305/KA4」や「ARROWS Tab M555/KA4」の導入を検討してみてはいかがだろうか。

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