ARROWS × ケータイ Watch

ARROWS×ケータイWatch

これが元祖指紋認証センサーの搭載スマホの使い勝手&充実ぶり!

ARROWS NX F-01Fの指紋認証センサー&セキュリティ/プライバシー機能を総ざらい

指紋認証センサーを一新、認証スピードが大幅に向上

富士通製スマートフォンの代名詞的存在として、2011年11月発売の「REGZA Phone T-01D」以来ずっと搭載され続けている指紋認証センサーだが、最新モデルの「ARROWS NX F-01F」では、これまでの四角いデザインから丸いデザインへとデザインを一新。全体的に丸みを帯びたラウンドフォルムの本体に合わせたデザインになっただけでなく、黒一色だったこれまでのセンサーと異なり、本体色に合わせたセンサーが搭載されている。

01.jpg さらにパワーアップした指紋認証センサーを装備した「ARROWS NX F-01F」 02.jpg センサー一新で本体のデザインともより調和がとれた

性能面も大幅に向上。従来モデルの指紋センサーは長時間のスリープ状態から復帰する時などは指紋認証を受け付けるまで若干の時間がかかっていたが、F-01Fはこの時間を大幅に短縮、スリープを解除した直後から指紋認証を受け付けるようになった。従来モデルで指紋認証にもたつきを感じていた人にはぜひ試してもらいたいスピード感で、指紋認証を愛用する筆者としてはF-01F最大の特徴と言っても過言ではない快適さだ。

指紋センサーは指紋認証だけでなく画面の消灯・点灯を切り替えるスイッチ機能も搭載。同等の機能は本体左側面の電源ボタンでも行なえるが、背面に搭載されたセンサーのほうがボタンも大きく、側面ボタンよりも位置がわかりやすい。何より画面の点灯から指紋認証によるロック解除までを1つのボタンでスムーズに進められるのが便利だ。

03.jpg 端末を自然に握った状態で使えるのがARROWSの指紋認証センサーの魅力

センサーを「なぞる」だけで手軽にロック解除

F-01Fの指紋認証を使った機能は、大きくセキュリティとプライバシーの2つに区分できる。セキュリティは本体やアプリケーションをロックし、他の人には利用できなくする機能、そしてプライバシーは写真やメールなどプライベートな情報を他の人には見られないようにする機能だ。

simon.png 指紋認証によるセキュリティ

セキュリティ機能のメインは本体ロック機能。Android標準で搭載されているパターンや暗証番号、パスワード、顔認証に加え、指紋認証で本体ロックを解除することができる。

security01.png 多彩な本体ロックに加えて指紋認証も利用できる

Androidの本体ロック解除で使われることが多いパターン入力は目視で覚えやすく、顔認証は明るさやその時の髪型によって正しく認証されないことも多い。パスワードや暗証番号は覚えるのも入力するのも面倒だ。その点指紋認証であれば自分しか持ち得ない指紋でロックを解除するというセキュリティの高さに加え、背面のセンサーを指先でなぞるだけで簡単にロックを解除できる。使いやすさとセキュリティの高さを兼ね備えた機能だ。

fp01.png 登録する指を選択する画面

また、指紋のバックアップとしてパターン、暗証番号、パスワードのいずれか1つを解除方法として設定できる。指紋センサーが故障したという不測の事態はもちろん、本体がテーブルの上に置かれていて背面のセンサーが触れない、という時のサブ解除方法としても活躍する。

fp02.png バックアップとして併用できるセキュリティ

本体ロックに加えて、インストールしたアプリケーションも個別にロックできる。基本的には本体がロックされていればセキュリティ的には十分ではあるものの、よりセキュリティを高めるには有効な手段だ。

alock.png アプリケーションロック

このほか、おサイフケータイ機能のロックも指紋認証を使って解除できる。Suicaや楽天Edyといったプリペイド型はもちろん、クレジットカードとして使えるiDなどを利用している場合は、盗難や紛失に備えておサイフケータイにもロックしておくといい。

ic01.png おサイフケータイも指紋認証でロックできる

なお、おサイフケータイのロックは「おサイフケータイ」アプリから切り替えが可能だが、頻繁にロック解除を行なう場合は若干手間がかかる。この場合は、ウィジェットとして用意されているおサイフケータイロックのショートカットを作っておくといい。

ic02.png おサイフケータイのロックは「おサイフケータイ」アプリから可能
nfc.png ウィジェットでおサイフケータイロックのショートカットを作成できる

見られたくないものを隠せる充実のプライバシーモード

本体ロックやアプリケーションロックといったシンプルでわかりやすいセキュリティ機能に比べ、プライバシーモードは設定できる項目が多岐に渡る。そのため理解が難しい部分もあるが、一言で言うならば「他人に端末を渡したときに見られたくないものを隠すことができる」機能だ。

privacy06.png プライバシーモード

スマートフォンは基本的に自分だけで使うものだが、ときによっては仕事の同僚や友達などに端末を見せたり、コンビニエンスストアの決済で画面を見せる、というように、第三者に見せるシーンも少なからずありうる。そうした際に家族や恋人からのメッセージが通知されたり、他人には見せたくない写真がギャラリーに入っている場合なども、プライバシー機能を設定しておけば何の心配もなく端末を手渡すことができる。

プライバシーモードの対象にできるのは、電話帳、メール、ブラウザーのブックマーク、画像、文字入力のほか、インストールされているアプリへ個別に設定することが可能。なお、電話帳とメールは富士通製のアプリ「NX!メール」「NX!電話帳」が必要なほか、プライバシーモードが設定できるブックマークは標準ブラウザーのみで、Chromeなど他のWebブラウザーアプリでは利用できない。また、アプリの非表示はホームアプリとして「NX!ホーム」が設定されている時のみ利用できる。

いずれもプライバシーモードがオンになっている場合は画面に表示されないだけでなく、着信やメール、アプリの新着通知も非表示にできる。指紋センサー長押しまたは通知パネルの時刻表示を右フリックすることでプライバシーモードは解除できるほか、解除時に表示される認証画面を非表示にすることで、プライバシーモードを設定していることそのものを隠すことも可能だ。

privacy02.png プライバシーモードの解除方法

プライバシーモードの対象は非常に細かく設定可能で、電話着信は通知を知らせない「サイレント着信通知」のほか、電話帳に登録されている名前ではなく電話番号で通知することが可能。ギャラリーはフォルダーにまたがって画像を非表示にすることができる。

privacy03.png 電話の着信は名前ではなく番号で知らせることも可能
privacy04.png 写真はアルバムにまたがってプライバシーモードを設定できる

いずれも便利な機能ではあるものの、着信やメールの通知まで隠してしまうと大事な電話やメールを逃す可能性もある。そこで便利なのが電池アイコンと連動する「プライバシー新着通知」機能。この機能をオンにしておくと、プライバシーモード対象の電話やメール、アプリの通知があった場合に電池アイコンの表示が変わることで確認できる。非常に便利な機能のため、プライバシー機能と必ずセットで使うことをオススメしたい。

privacy05.png 電池アイコンで通知を知らせる「プライバシー新着通知」機能

ハイスペックと使いやすさ、セキュリティを兼ね備えた充実の1台

メールアドレスや電話帳といったデータはもちろんWebサイトのパスワードやクレジットカードなど重要な個人情報が詰まったスマートフォンだが、パスワードやロック解除パターンは面倒なので設定すらしていない、という人も多い。指紋認証はそうした手間を感じることなく強度なセキュリティを実現できる、まさにスマートフォン向けのセキュリティ機能と言える。

従来モデルよりも認証スピードが大幅に向上したことで、画面を点灯する操作とほとんど変わらない感覚で本体ロックも解除できるようになり、使い勝手も飛躍的に高まった。指紋認証を利用した多彩なセキュリティ機能に加え、ハイスペックながら使いやすい本体デザインやヒューマンセントリックエンジンをはじめとした機能など、非常に魅力的な1台に仕上がっている。ハイスペックと使いやすさ、そしてセキュリティを備えたオススメのスマートフォンだ。

(甲斐祐樹)

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