法林岳之 執筆 軽量&スリムデザインで新しいモバイルの活用スタイルを実現する新世代ディスプレイ『IGZO』搭載タブレット AQUOS PAD SHT21

多様化するタブレットの利用シーン

わずか数年で急速に拡大したスマートフォンだが、その普及を受け、スマートフォンで利用できるサービスにも少しずつ変化が起きている。たとえば、ケータイ時代の音楽と言えば、着メロから着うたへと移行していったが、スマートフォンではパソコンで取り込んだ音楽を再生するだけでなく、音楽配信サービスから楽曲をダウンロードしたり、auの『うたパス』のように定額で聴き放題になる音楽配信サービスも登場している。映像も当初はYouTubeに個人が投稿した映像を見ることが中心だったが、今や各社が映像サービスを開始し、auのビデオパスのように、新作を含めた映画やドラマなどを視聴できるようになってきている。さらに、電子書籍サービスではコンテンツプロバイダによるサービスに加え、auの『ブックパス』のように携帯電話事業者によるサービスもスタートし、書籍や雑誌、新聞、コミックなど、さまざまなタイトルを楽しめる環境が整いつつある。つまり、スマートフォンの普及は、単に利用する端末がケータイから移行しただけでなく、デジタル機器やデジタルメディアを利用するライフスタイルそのものにも大きな影響を与えているわけだ。

そして、こうした新しい時代のライフスタイルにマッチするモバイルツールとして、注目を集めているのが「タブレット」だ。タブレットそのものは国内でスマートフォンが始まった約2年前から各社のモデルにラインアップされていた。タブレットが「ポストPC」とも呼ばれていたことからもわかるように、モバイルノートパソコンに代わるモバイルツールとして、その可能性に期待するユーザーが多かった。

たとえば、スマートフォン向けに提供されるさまざまなコンテンツサービスは、基本的にタブレットでも利用できるため、スマートフォンよりもひと回り大きな画面でコンテンツが楽しめるというメリットがある。また、スマートフォンよりもボディが大きいため、搭載できるバッテリー容量が大きく、スマートフォンよりも長時間利用でき、スマートフォンと『2台持ち』をすれば、万が一、タブレットの電池残量が少なくなってもSNSやメールといった作業は、スマートフォンで継続できるという安心感もあった。

AQUOS PAD SHT21

しかし、その一方でこれまでに登場したタブレットの多くは、モバイルノートパソコンのリプレイスを狙っているモデルが多かったこともあり、ディスプレイサイズは約10インチクラスが中心で、ボディサイズも大きく、重量も500~700g以上と、ややヘビー級のモデルが多かった。そのため、タブレットのポテンシャルには期待するものの、スマートフォンやケータイとの2台持ちを検討するユーザーにとって、やや敷居が高い印象があったのも事実だ。

今回、auから発売されたシャープ製タブレット「AQUOS PAD SHT21」は、約7.0インチのディスプレイを搭載し、約272gという軽量ボディを実現したスリムデザインの防水防じん対応タブレットだ。そして、何よりも今、シャープが世界中から注目を集めている「IGZO」による液晶ディスプレイを搭載することにより、今までのタブレットを大きく超えるロングライフ、快適かつ新しいユーザビリティを体験できるモデルとして仕上げられている。多様化するタブレットの利用シーンにもしっかりと対応できるだけでなく、新しい「スマート」を体験できるタブレットの本命というわけだ。

省エネ性能と高精細を両立させた「IGZO」

タブレットやスマートフォンにとって、もっとも重要なパーツと言えば、ディスプレイだ。『見る』だけでなく、『タッチする』という操作にも使うため、ディスプレイの良さは、タブレットやスマートフォンの快適性を大きく左右する。このディスプレイにおいて、シャープはこれまでお家芸である「液晶」の強みを活かし、ケータイやスマートフォンの進化を後押ししてきた。

今回のSHT21は、「IGZO」による約7.0インチの液晶ディスプレイを搭載している。IGZOについては、本誌のニュース記事などでも何度となく取り上げられているが、IGZOそのものについて、少し説明しておこう。

液晶パネルにはいろいろな種類があるが、スマートフォンなどに広く採用されているTFT(薄膜トランジスタ)液晶は、その名の通り、画面を構成するそれぞれのドットに薄膜トランジスタが付けられている。この薄膜トランジスタに電気を通すことで、ドット内の液晶を変化させ、バックライトの光を通したり、遮ったりして、画面に文字やグラフィックを表示している。IGZOは「インジウム(In)」「ガリウム(Ga)」「亜鉛(Zn)」とそれらで構成する「酸化物(Oxygen)」の頭文字をとった名称で、その酸化物を用いた「化合物半導体」のことで、これを液晶パネルのTFT(薄膜トランジスタ)に利用することにより、従来のものに比べ、高精細で明るく、低消費電力と高感度タッチが可能な液晶パネルを実現している。

こうしたアドバンテージを生み出しているのは、IGZOは電子移動度が高いため、従来の薄膜トランジスタよりも小型化ができるうえ、それぞれのドットを仕切る配線も細線化できるため、バックライトを遮るものが大幅に少なくなり、少ない光量でも十分に明るく、高精細な表示を可能にしている。つまり、同じ明るさを実現するには、従来のアモルファスシリコンの液晶パネルではバックライトをより明るいものにしなければならず、消費電力も増えてしまうが、IGZOによる液晶パネルは透過率が高いため、バックライトの明るさを抑えることができ、結果的に消費電力も抑えることを可能にしている。従来のCG Siliconによる液晶パネルと比較してもバックライトの透過率は、約1.3倍まで向上している。

トランジスタを小型化でき、ドットを仕切る配線も細線化ができるため、バックライトを遮るものが大幅に少なくなり、少ない光量でも十分に明るく高精細な表示を可能にしている

また、低消費電力という点については、IGZOによる液晶パネルは大きなアドバンテージがある。一般的なアモルファスシリコンを利用した液晶パネルは、画面に文字やグラフィックなどを表示するとき、1秒間に60回も駆動する必要があるため、その間、CPUも休みなく動き続けている。表示している情報が静止画でもその動きは変わりない。これに対し、IGZOによる液晶パネルは、静止画の表示中であれば、1秒間に1回の駆動で表示を維持することができるため、それ以外の時間はCPUの動作を休ませることが可能だ。自動車のアイドリングストップと同じような動作だと考えれば、わかりやすいだろう。従来のアモルファスシリコンによる液晶パネルは、信号で停まっているときも常にエンジンが動作したままだが、IGZOによる液晶パネルは信号で停まっているとき、1秒に最小1回だけ、エンジンを動作させるだけで済み、消費電力を大幅に抑えることができる。

今までの液晶パネルは静止画表示時でも、CPUと液晶が1秒間に60回も駆動する必要があったが、IGZOによる液晶パネルなら、1秒間に1回動くだけで表示を維持することができるので、消費電力を大幅に抑えることができる

卓上ホルダが同梱される

このIGZOによる液晶パネルの省電力に加え、従来からシャープがスマートフォンで取り組み、高い評価を得ている独自のAndroidプラットフォームの省電力機能「エコ技」機能を組み合わせることにより、連続待受時間が3Gで約1040時間、LTEで約980時間、連続使用時間が静止画表示時で約24時間、動画再生時で約12時間を達成している。ちなみに、バッテリーは固定式だが、3460mAhの大容量リチウムポリマーバッテリーを搭載しており、約330分でフル充電が可能だ。防水防じん対応モデルということもあり、卓上ホルダが同梱されているので安心して使うことができる。ちなみにこの卓上ホルダはワンセグ視聴時も重宝する。

高感度タッチパネルで快適な操作感

付属のスタイラスペンによる入力も可能

IGZOによる液晶パネルは、省電力だけが特長というわけではない。実は、タブレットやスマートフォンの快適性を大きく左右するメリットを持ち合わせている。それがSHT21で実現されている高感度タッチパネルだ。

これまでもタッチパネルの高感度を謳うスマートフォンやタブレットはいくつか登場したが、IGZOによる液晶パネルは従来のタッチパネルのシステムに比べ、周辺回路のノイズの影響を受けにくいうえ、ノイズの発生時間も短いため、タッチ操作の微細な信号をしっかりと検出できる。これは指先での操作性を向上させるだけでなく、付属のスタイラスペンによる入力も可能にしている。

ペン入力が可能なモバイルツールは他にも数多く販売されているが、実際に操作してみると、ペンで触れた位置と反応した位置がずれていたり、ペン先が太いため、細かい文字や絵を書きにくいなどの制約があった。これに対し、SHT21のIGZOによる液晶パネルは、細いペン先の位置も検出できるため、細かい文字や繊細なタッチの絵を書くこともできる。

指先でのタッチ操作の感覚については、IGZOによる液晶パネルの高感度タッチに加え、シャープが従来から取り組んできたダイレクトトラッキング技術を組み合わせることにより、一段と快適な操作性を実現している。ドラッグするときなどの操作も指先に吸い付くように動くため、ストレスなく、使うことができる。

【動画】IGZOの高感度タッチを試してみるため、鉛筆でSHT21をタッチ操作してみた様子

持ちやすさとハイスペックを兼ね備えたタブレット

SHT21は冒頭でも説明したように、約7.0インチのIGZOによる液晶パネルを搭載しているが、他の7インチクラスの液晶パネルを搭載したモデルに比べ、軽量かつスリムに仕上げられている。

ボディを手にしたとき、最初に感じるのがボディ幅がスリムで、やや縦長に見えることだ。通常、7インチクラスの液晶ディスプレイを搭載したタブレットは、「片手で持てるくらいスリム」といった形容詞で語られるが、実際にはほとんどのモデルが130mm以上の幅があり、男性なら片手で持てるものの、女性の手で持ち続けるにはそれなりの握力が必要とされる。これに対し、SHT21はボディ幅が約106mmに抑えられており、グッとスリムになっている。これはIGZOによる液晶パネルが配線を細線化でき、液晶パネル周囲のフレームも極小化する「Edge to Edge設計」を採用したためだ。実際に、店頭などで他の7インチクラスのタブレットと比較して欲しいが、液晶ディスプレイ部の左右のスペースは7インチクラスのタブレットでもっとも狭く、5インチクラスのスマートフォンと比較しても遜色がないほど、狭く仕上げられている。

また、持ち歩くという点においては、やはり、重量も気になるところだが、このクラスの防水防じん対応タブレットではもっとも軽い約272gに抑えられている。この程度の重さであれば、普段、カバンに持ち歩くだけでなく、旅行などに持っていき、スマートフォンやフィーチャーフォンと併用しながら使ったり、音楽などのエンターテインメントを楽しむための機器として活用する使い方もしやすいだろう。

約7.0インチ液晶を搭載。ボディ幅は約106mmに抑えられており、スリムで片手でも持ちやすい。本体重量も約272gとなっており、普段持ち歩いて活用する使い方もしやすいだろう

約4.7インチの液晶を搭載したスマートフォン「SHL21」とのサイズ比較

本体背面側は周囲を少しラウンドさせており、持ちやすい形状に仕上げている。また、マットなシボ加工が施されている

非接触ICのType A/B搭載によるNFCにも対応

ちなみに、ボディについて、もう少し補足しておくと、SHT21の背面側は周囲を少しラウンドさせ、手に持ちやすい形状に仕上げている。背面パネルはマットなシボ加工が施されており、指紋などが付きにくく、キレイに使うことができる。microSDXC対応のメモリーカードスロットやau Micro ICカード(LTE)スロット、MHL対応のmicroUSB外部接続端子はいずれも底面側に備えられており、それぞれには防水パッキンつきのキャップがついている。背面中央に「NFC」の文字がプリントされていることからもわかるように、非接触ICのType A/B搭載によるNFCにも対応しており、NFCを利用したサービスや機能をいち早く利用できる環境が整っている。

ハードウェア面ではCPUに米QUALCOMM製デュアルコアプロセッサ「SnapDragon S4」MSM8960/1.5GHzを搭載し、メモリーは16GB ROMと1GB RAMという構成となっている。通信環境については、auが10月からサービスの提供を開始した「4G LTE」サービスに対応しており、受信時最大75Mbps、送信時最大25Mbpsの超高速データ通信が利用可能だ。auの4G LTEサービスについては筆者自身もスマートフォンで利用してきたが、新たに開始されたサービスでありながら、エリアも広く、超高速データ通信のメリットを何度も体験することができている。なかでも4G LTEサービスではオプションを契約することにより、テザリングが利用できるが、3G対応端末のときと違い、パケット通信料の上限が本体のみで利用したときと変わらないため、テザリングを使いやすい環境にある。特に、SHT21のようなタブレットであれば、バッテリー容量も大きいため、電池残量を気にしながら使わなくても済む。ちなみに、シャープによれば、Wi-Fiテザリングは連続利用で3Gなら約850分、LTEでも約500分も利用できるという。実際の利用シーンでは、モバイルノートパソコンやゲーム機などとの組み合わせが一般的だろうが、実は3G対応スマートフォンを持つユーザーがSHT21を組み合わせ、大容量のデータをダウンロードするときなどに4G LTEサービスのパフォーマンスを活かしたり、最大10台まで利用できるメリットを活かし、旅先などで友だちや家族と一時的にインターネット接続を共有するといった使い方もできる。

Wi-Fiについては、2.4GHz/5GHzの両帯域を利用したIEEE802.11a/b/g/nに対応しており、無線LANアクセスポイントの簡易接続設定は、業界標準の「WPS」、バッファローの「AOSS」に対応する。au Wi-Fi SPOTへの接続も簡単だが、ワイヤレスプリントにも対応しているため、Webブラウザなどで表示しているページや「書」ノート(かくノート)で書き込んだメモを直接、プリンターにWi-Fi経由で送信し、プリントすることもできる。プリンターの方もワイヤレスプリントに対応したものが今年から増え始めており、将来的なことを考えてもこの機能がサポートされているのは便利だ。

背面に約808万画素カメラを搭載


本体前面には約31万画素のサブカメラも備えられている

さらに、Bluetooth 4.0に対応しており、今後のアップデートで、カシオ計算機製Bluetooth対応G-SHOCKとペアリングすることで、SHT21でのメール受信を腕時計側にワイヤレスで通知させることが可能となる予定だ。Bluetooth利用時の高音質技術「aptX」にも対応しており、同技術に対応したBluetoothヘッドホンなどを組み合わせることで、高音質かつ高品位のサウンドをワイヤレスで楽しむことができる。特に、auの場合、「うたパス」や「LISMO unlimited」、「ビデオパス」といったコンテンツサービスが充実しているため、さまざまなシチュエーションで活用できそうだ。

カメラについては、背面に裏面照射型CMOSセンサーによる約808万画素カメラを搭載し、カメラ部の隣にはモバイルライトも備える。タブレットのカメラ機能というと、今ひとつ注目されてこなかった印象もあるが、約7.0インチの大画面をファインダーとして利用できるうえ、SHT21では撮影した写真を付属のスタイラスペンを使い、文字や絵を描き加えたり、画像を切り抜いて、デコレーションをするなど、多彩な使い方ができる。機能的には、撮りたいときにすぐに撮影できる「ON速起動」、0.3秒のわずかなタイムラグで連続撮影ができる「連撮モード」、多彩なシーンを会わせた撮影ができる「高精度シーン別検出エンジン」、露出の異なる画像を自動的に撮影して合成できる「HDR撮影」など、スマートフォンのカメラ機能とほぼ同等のものが搭載されている。ちなみに、本体前面には約31万画素のサブカメラも備えられており、自分撮りや身だしなみチェックに活用できる。

さらに、SHT21はUSBホスト機能にも対応しているため、本体底面のmicroUSB外部接続端子にキーボードやマウスを接続して使うこともできる。画面にタッチしての文字入力に慣れないユーザーや文書作成などに頻繁に使うユーザーは、コンパクトな外付けキーボードを組み合わせて使うと便利だ。

タブレットならではの使いやすさを追求

本体左上部にスタイラスペンが格納されている

SHT21には前述のように、IGZOによる液晶パネルを活かすため、スタイラスペンが付属し、本体左上部から取り出すことができる。このスタイラスペンを活かせるのが「Pen Flow」だ。

スタイラスペンによる入力を活かすために、「書」ノートというアプリがプリインストールされており、ロック画面からすぐに起動し、いつでもすぐにメモを取ることができる。「書」ノートにはスケジューラ機能、メモ機能、ノート機能が搭載されており、いずれの機能でもスタイラスペンによる入力が可能だ。メモ機能ではWebサイトや画像など、さまざまな画面に直接、ペンで文字などを書き込むことができる。スケジュール機能も手書きに対応し、登録した予定に絵を描き込んだり、色を付けるなど、視覚的にも楽しめるように作られている。手帳にいろいろなアイコンやマークを書き込んできたことが多い女性ユーザーにもうれしい機能と言えそうだ。

画面下部に表示されているペンのアイコンをタップすることで、ロック画面からでも「書」ノートを起動できる

Webサイトや画像などに直接書き込むことができる「メモ機能」

とったメモを閲覧、編集できる「ノート機能」は、手書き検索もできる

手書きに対応し、絵を描き込んだり色を付けたりできる「スケジュール機能」

また、シャープでは新しいユーザビリティを追求するため、2012年夏モデルからスマートフォンでは「Feel UX」と呼ばれる新しいオリジナルのホームアプリ(オリジナルUI)を搭載している。起動直後に表示される「ウェルカムシート」には、複数の壁紙を設定できるほか、画面下には天気予報や株価などの情報を表示することができ、ロックボタンをタッチすれば、電話やメール、カメラなどの機能もすぐに呼び出せる。ロックを解除したときに表示される画面は、「アプリケーション」「ウィジェット」「ショートカット」という3つの縦方向にスクロールするシートが設定されており、上段のタブをタップすることで、それぞれのラインを切り替えられるようにしている。シャープ製スマートフォンのFeel UXでは、アプリケーションシートやショートカットシートに並ぶアイコンが3列表示と4列表示を選べたが、SHT21はタブレットということもあり、4列表示と5列表示から設定できる。タブをタップすると、最上段と最下段をすぐに行き来できるほか、それぞれのシートのタブをロングタップすれば、並び順を変更することもできる。

「ウェルカムシート」。ロックボタンをタッチすることで、アプリのショートカットをすぐに呼び出せる

オリジナルのホームアプリ「Feel UX」を搭載

Android標準のランチャーも利用できる

画面端からフリックすることで表示される「クイックツールボックス」

ところで、一般的にタブレットは画面サイズが大きいため、タッチ操作をするとき、指先を動かす範囲が広くなる傾向にあるが、SHT21ではシャープ製スマートフォンでも好評を得ている「クイックツールボックス」が搭載されており、ブラウザを利用しているとき、画面端からフリックをすることで、ブックマークや戻る、進むといった操作が簡単にできるメニューを表示することができる。フリックする位置は画面端であれば、どこでも構わないので、ぜひ覚えておきたい使いこなしだ。

新しいモバイルの活用スタイルを体験できる「AQUOS PAD SHT21」は買い!

ここ数年のスマートフォンの進化と普及には、この業界に関わる我々も驚かされたが、冒頭でも説明したように、その一方でコンテンツサービスもかなり充実してきている。これまでスマートフォンはケータイからのスムーズな移行のために、三種の神器をはじめとするハードウェアをしっかりとサポートすること、ケータイで利用してきたメールなどが継承できることばかりが注目されてきたが、実はアプリだけでなく、音楽をはじめ、映画やドラマなどが楽しめる映像サービス、雑誌や書籍、新聞が読める電子書籍サービスなども充実し、さまざまなサービスを選べる環境が整いつつある。これらのサービスを利用するのは、基本的にスマートフォンということになるが、実はモバイルツールとしてのポテンシャルを考えると、タブレットはかなり魅力的な選択肢だ。

そんな可能性を持つタブレットの本命とも言えるのが今回解説した「AQUOS PAD SHT21」だ。IGZOによる液晶パネルを採用することにより、これまでのタブレットを大きく上回る省電力、高画質のディスプレイ、コンパクトなボディ、快適に利用できるユーザーインターフェイスなど、さまざまな面において、新しいモバイルの活用スタイルを快適に体験できるように作り込まれている。なかでも省エネ性能については、今までのタブレットやスマートフォンのイメージを大きく覆すものであり、タブレットを経験したユーザーも未経験のユーザーもぜひ一度、体験してみて欲しいモデルと言えるだろう。

法林岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 7」をはじめ、「できるポケット SoftBank AQUOS PHONE 006SH スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月30日発売)、「できるポケット docomo AQUOS PHONE SH-12C スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」(2011年6月16日発売)などのスマートフォン関連も数多く執筆。ホームページはPC用の他、各ケータイに対応。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。

関連情報

■ AQUOS PAD SHT21 製品情報(au)
http://www.au.kddi.com/seihin/ichiran/tablet/sht21/

■ AQUOS PAD SHT21 製品情報(シャープ)
http://www.sharp.co.jp/products/sht21/

■ シャープ 携帯電話 auラインアップ
http://k-tai.sharp.co.jp/lineup/au/

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■ LTE対応、7インチIGZO液晶搭載タブレット「AQUOS PAD」
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20121017_566358.html

 
 

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