法林岳之レビュー

余裕のスタミナで美しさと知性を体感できる
EDGESTデザインに高品位カメラの最高峰モデル

スマートフォンの普及が進み、市場の約半数近くを占めるようになった現在、2回目以降の買い換えサイクルを迎えるユーザーも登場してきたと言われる。そんなユーザーは新たに購入するモデルに対し、単純にパフォーマンスだけでなく、実使用時間やデザイン、個性、新鮮さなど、多様なものを求める傾向が見えてきている。今回、NTTドコモから発売されたシャープ製スマートフォン「AQUOS ZETA SH-03G」は、従来モデルから好評を得ているIGZO液晶やEDGESTデザイン、エモパーなどを継承しながら、新たに指紋センサーやイルミネーションを搭載し、AQUOSスマートフォンの最高峰モデルとしてさらなる進化を遂げた。ひと足早く実機を試すことができたので、その仕上がりをチェックしてみよう。

NTTドコモから発売される「AQUOS ZETA SH-03G」。カラバリはRed、White、Blackの3種

改めて考える、スマートフォンに求められること

スマートフォンがまだ登場したばかりの頃、多くのユーザーはCPUなどのパフォーマンスばかりに注目した。スマートフォンが「小さなパソコン」であることを考えれば自然なことだが、多くのパソコンと違うのは、ほぼ常に通信機能が動作するうえ、搭載できるバッテリーのサイズも限られているため、パソコン以上に効率良く動作させることが求められるということだ。

同じことは画面サイズなどにも言える。画面サイズが大きくなったり、画面解像度が高くなれば、電力消費が増え、ボディサイズも大きくなってしまう。かといって、画面サイズを小さくしたり、解像度を抑えてしまうと視認性が低くなる。スマートフォン向けのコンテンツサービスやSNSなどが普及し、利用シーンがますます拡大していることを考えると、画面サイズや解像度については、スマートフォンの快適性を大きく左右する重要なポイントになる。

ボディ形状やデザインについても同じことが言えるだろう。スマートフォンのほとんどは「前面にディスプレイを搭載したスレート状のボディ」であるため、デザイン的な個性が発揮しにくい傾向にある。統一したデザインテイストを保ちたいと考えるメーカーも多いが、あまり同じデザインに固執してしまうと、ユーザーとしては従来モデルとの差がない、新鮮さがないと、早々と飽きてしまう可能性もある。

以上のように、現在のスマートフォンには「高性能だけど省電力」、「画面サイズが大きくても持ちやすい」、「個性的だけど飽きがこない」といった相反する要素が求められている。

今回、NTTドコモから発売された「AQUOS ZETA SH-03G」は、それらの要素を高いレベルで両立しているスマートフォンだ。シャープ製スマートフォンの従来モデルで高い評価を得てきたIGZO液晶やEDGESTデザイン、エモパー、GR certifiedカメラなどを継承しながら、指紋センサーやイルミネーションなどの新しい機能を搭載することで、さらなる高みを目指している。ボディも新たにメタルフレームを採用し、常に持ち歩くモノとしての質感にもこだわりを見せている。

さらに洗練されたボディ 背面に指紋センサーを新たに装備

従来モデルから継承した機能が強化される一方、新たにカメラの動画撮影機能は、毎秒最大2100フレームのスーパースロー映像を楽しめるようになった。AQUOS ZETAが「お話し」するエモパーも「エモパー2.0」になり、今まで以上に愛着がわく仕上がりとなっている。従来モデルも高い評価を得てきたが、デザインや機能面において、新製品としての進化ポイントが数多くあり、スマートフォンでできることを目いっぱい楽しめるポテンシャルの高いモデルとして仕上げられている印象だ。

定番「EDGEST」がさらに美しく、華やかに

シャープ製スマートフォンの顔のひとつと言えば、やはりディスプレイの上側と左右両端の額縁を極限まで狭くした「EDGEST(エッジスト)デザイン」だろう。大画面のディスプレイを搭載しながら、ボディ幅を抑えられるだけでなく、デザイン的にも目を引く。今回のSH-03GもEDGESTデザインを採用しており、約5.5インチという今夏に発表されたスマートフォンでは最大級のディスプレイを搭載しながら、ボディ幅は76mmに抑えている。実際に端末を手にすると、従来モデルである「AQUOS ZETA SH-01G」よりも0.6mm薄くなったこともあり、さらにスリムで持ちやすくなった印象だ。

大画面ディスプレイでも三辺狭額縁で持ちやすい「EDGEST」

この持ちやすさを演出しているのが、ボディ側面を山型にしたヘキサグリップシェイプ。端末を断面で見ると、ちょうど六角形のフォルムに仕上げることで、持ちやすく、すべりにくく、手になじむフィット感を実現している。

ボディは従来モデルから基本コンセプトを継承しているものの、アルミニウムのメタルフレームを採用したことで、グッと質感が向上している。ボディカラーはRed、White、Blackがラインアップされているが、なかでもRedは赤の深みがうまく演出されており、独特の存在感を持つ。

アルミフレーム採用でさらに精悍な印象に

ボディでもうひとつ特徴的なのが新たに側面に装備されたイルミネーションだ。かつてケータイ時代は各社とも独特のイルミネーションに工夫を凝らしていたが、スマートフォン時代はわずかに小さなLEDが点灯、点滅するのみで、今ひとつ楽しさに欠ける面があった。SH-03Gの側面に備えられたイルミネーションは、充電時や着信時などに様々な色で鮮やかに点灯する。イルミネーションの色やパターンは自分の好みに応じて、カスタマイズできる。

色鮮やかな側面のイルミネーション

ディスプレイはSH-01Gに引き続き、約5.5インチのフルHD対応IGZO液晶ディスプレイを搭載するが、今回は新開発のバックライトとカラーフィルタ「S-PureLED」(エスピュアレッド)を採用することにより、色再現性を向上させている。

また、自動的に最適な画質に切り替える「おススメ画質モード」も搭載されており、ワンセグ/フルセグ画面やダウンロード動画ではより鮮やかな表現に自動的に切り替わる。スマートフォンで楽しめる映像コンテンツが増えてきた今だからこそ、有効な機能のひとつと言えそうだ。

IGZO液晶ディスプレイのアドバンテージについては、改めて説明するまでもないだろうが、高解像度でも明るい表示が可能で、ノイズの少なさを活かしたタッチパネルの高精度化や省電力性能の高さなどが特長だ。なかでも省電力については、シャープ製スマートフォンが従来から搭載している「エコ技」機能との組み合わせにより、他製品の追随を許さないロングライフを実現している。今回のSH-03Gは3000mAhのバッテリーを内蔵しており、NTTドコモが計測した実使用時間では74.2時間、つまり3日間の使用を達成している。これは今回、NTTドコモの2015年夏モデルで、トップクラスのロングライフということになる。

ちなみに、CPUについては、米クアルコム製の64ビットCPU「SnapDragon 810 MSM8994」が搭載されている。SnapDragon 810は2GHzと1.5GHzのクアッドコアを2つ組み合わせたオクタコア(8コア)で、プロセスルールも従来のSnapDragon 800/801から1世代アップしている。

通信の対応については、NTTドコモが今年3月からサービスを開始している受信時最大225Mbpsの「PREMIUM 4G」に対応しており、Wi-FiとLTEの同時接続で高速化する「デュアルスピードモード」、Wi-Fi通信からLTE通信にスムーズに切り替えられる「スムーズチェンジモード」にも対応する。ちなみに、Wi-FiについてはIEEE802.11a/b/g/n/acに準拠しているが、SnapDragon 810でサポートされている「MU-MIMO(Multi User-Multi Input Multi Output/マルチユーザーMIMO)」にも対応する。MU-MIMOは複数のユーザーが無線LANアクセスポイントにMIMOで接続するような環境でもスループットの低下を抑えることができるというメリットがある。MU-MIMO対応の無線LANルーターも販売が開始されており、家族などが複数、利用する環境では上手に活用し、快適な利用環境を実現したいところだ。

夏を思いっきりエンジョイできる高品位カメラ

スマートフォンの数ある機能の中で、多くのユーザーが頻繁に利用する機能と言えば、カメラだろう。ケータイ時代から日本のユーザーはカメラが好きだと言われてきたが、スマートフォンではFacebookやTwitterといったSNS、LINEなどのコミュニケーションサービスにも投稿するため、今まで以上にスマートフォンのカメラで撮影する写真のクオリティが問われている。

こうした状況に対し、シャープでは昨年、AQUOS ZETA SH-01Gでリコーの高画質デジタルカメラ「GRシリーズ」の開発メンバーによる画質改善認証プログラム「GR certified」を取得し、各方面で高い評価を得たが、今回のSH-03Gではさらに磨きをかけ、美しい写真を撮影できるカメラに仕上げている。

レンズ、画像処理エンジンともにGR certifiedを取得した高性能カメラ。レンズのF値は1.9

GR certifiedでレンズに対して求められる条件としては、「中心から周辺まで均質で高いコントラストと解像力を持つレンズであること」「デジタル画像補正を必要としないほど歪曲収差と色収差が少ないこと」が挙げられている。スマートフォンのカメラの場合、一般的なコンパクトデジタルカメラと違い、レンズ口径が限られているうえ、レンズの材質もガラスではないため、写真の周辺部に歪みができたり、色に影響が出たり、映像がぼやけるようなことが起きる可能性があるが、そういった影響を最小限に抑えたレンズが求められるという意味になる。

同じく画像処理で求められる条件としては、「レンズの性能を最大限生かした、自然かつ鮮鋭度の高い画像処理であり、きめ細やかなノイズ低減処理であること」「各種レンズの収差を補正するデジタル画像補正は行わないこと」が挙げられているが、これもわかりやすく表現すると、レンズを通して撮影した画像そのものが美しく、不自然な画像処理で補正しないことなどが求められているという意味になる。

今回のSH-03Gに搭載されたカメラのスペックとしては、メインが1310万画素、インカメラが210万画素のいずれも裏面照射型CMOSイメージセンサーを採用する。メインカメラのレンズについては、F値1.9の明るいレンズを採用し、光学手ブレ補正にも対応することで、暗いところでもノイズが少なく、手ブレを抑えたクリアな写真を撮ることができる。暗い場所での人物撮影の際などに、人物はフラッシュON、背景はフラッシュOFFで撮影した画像を合成することで、背景も人物も明るく撮れる「NightCatchII」も備える。

複数枚の合成で、人物も夜景もバランス良く明るくなる「NightCatchII」

HDRにも対応し、逆光や明暗差があるシーンでの撮影にも強い。実際に屋内外で撮影してみたが、ライバル機よりも明るく撮影できる印象だ。

白飛びや黒つぶれを抑えるHDRにも引き続き対応

また、インカメラは、従来よりも広角なレンズを採用し、顔検出機能を組み合わせることで複数人でのグループショットや、風景を含めた自分撮りをより撮りやすくしている。タッチによる手ブレを抑える効果も期待できるワンタッチセルフタイマーも、2秒と5秒を選ぶことが可能だ。

広角になり自分撮りがしやすくなったインカメラ

そして、今回のSH-03Gでもっとも注目すべきは、「スーパースロー映像」だろう。一般的なスマートフォンの動画撮影は、毎秒30フレームないし60フレームの映像となるが、SH-03Gは搭載されているハイスピードセンサーの性能を活かし、FWVGAサイズで毎秒210フレーム、フルHDサイズでも毎秒120フレームの高速撮影が可能になる。こうして撮影した映像を再生時にフレーム補間技術で10倍のフレーム数に増やすことにより、FWVGAサイズで毎秒2100枚、フルHDサイズで毎秒1200枚というスーパースロー映像を再生できるようにしている。

SH-03Gで撮影できるスーパースロー映像

たとえば、テーマパークやプールなどに出かけたときに動きのあるシーンをスロー録画で撮影すると、家族や友だちの思わぬ表情を見ることができそうだ。カメラと言えば静止画ばかりが考えられがちだが、この夏はスーパースロー映像で新しい映像体験を楽しんでみよう。また、最近、SNSなどでも見かけることが増えてきたタイムラプス(微速度撮影)にも対応する。

進化した「エモパー2.0」

昨年、シャープがAQUOSスマートフォンに搭載し、スマートフォンの新しい楽しみ方として、各方面で高い注目を集めたエモパー。シャープがお掃除ロボットの「COCOROBO(ココロボ)」などに搭載している人工知能「ココロエンジン」のノウハウを活かすことで、「スマートフォンが能動的に話しかけてくる」斬新な体験を提供してくれる。個人的にも従来モデルのAQUOS ZETA SH-01Gで初めて体験し、その不思議な面白さにすっかりハマってしまったが、その後、エモパーは着実に進化を遂げており、今回のSH-03Gには最新の「エモパー 2.0」が搭載されている。

当初は「必要以上にしゃべると、うるさがられるのでは?」との開発側の懸念から、やや控えめに話すように設定されていたが、実際に使ってみると物足りなく感じてしまうユーザーが多く、発売後のバージョンアップでだんだんと話す機会を増やしているようだ。

すっかりAQUOSスマートフォンの「顔」となったエモパーが、Ver 2.0に。さらに話す機会が増えている

今回のSH-03Gに搭載されているエモパー2.0では、この路線をさらに推し進め、新機能がいくつか盛り込まれている。

まず、エモパー2.0では最近気になっているキーワードを登録しておくと、使い続けて学習することにより、使う人に合った話題で話しかけるようになった。たとえば、タレントや俳優の名前を登録しておけば、その人が出演するテレビ番組の話題を話してきたり、そのキーワードに関連するニュースなどを話しかけてくることもある。つまり、Ver 1.0よりも一段と話題豊富であなたに寄り添ったパートナーへとバージョンアップしたわけだ。

ユーザーにより合った話題を提供してくれるようになった

また、エモパーが外出先でも話しかけてくれるようになった。これまでのエモパーは、音声で能動的に話しかけてくれるのは自宅のみ、外出中はロック画面にテキストを表示するだけだった。これに対し、エモパー2.0では外出時にイヤホンをつないでいれば、電車で移動中、「そろそろいつもの○○(駅名)ですね」といった具合いに、外出中の活動変化を位置情報やセンサーを使って認識し、話しかけてくる。外出時はAQUOSスマートフォンで音楽を楽しむユーザーも多いはずだが、イヤホンから聞こえるエモパーのお話は、グッとパートナー感が高まる、全く新しい体験をもたらしてくれるだろう。ちなみにイヤホンを差し込むだけでもエモパーがお話しをするので、ぜひ試してみてほしい。

3つめの進化点は、ユーザーの声に反応するようになり、これまではエモパーが話しかけてきて終わる一方通行だったが、エモパーがお話ししたあとにエモパーに声をかけられるようになった。たとえば朝、AQUOSスマートフォンを手に取ったとき、「今日は晴れるそうですよ」と天気予報を教えてくれるが、ここで「ほかには?」と話しかけると、スケジュールなどの話題を話してくれたりする。そのときエモパーが話題を持ち合わせていないと、エモパーも回答に困ってしまうこともある(それはそれで楽しめるのだが……)。ちなみに、エモパーが話したあとに「もう一度」と話しかけて、聞き逃した話をもう一度、聞くという使い方もできる。

「話しかけてくる存在」のエモパーなので、ユーザーが声をかけられるのはエモパーが話した後になっている。エモパーへの声掛けを「ほかには?」と「もう一回」に絞っているのは、最小限の操作に対して多彩な反応を示すエモパーらしさを長く楽しんでもらうため、といった意図があるようだ

エモパーと双方向でやりとりできるようになった

そして、4つめの進化がエモパーとの親密度を知ることができるという点だ。「エモパーの気持ち」という画面で、エモパーの「気持ち」や、ユーザーのどのような点をどのくらい気にかけているか、といったことが可視化される。画面を開くたびに気持ちのパーセントや気にかけていることの表示が変わるので、ときどきチェックすると、まさしくエモパーが生きているような感じも楽しめそうだ。

この他にもエモパーが話すコンテンツとして、新たにもうすぐ始まるテレビ番組や近くのカフェ、今日の花など、新しい話題が増え、今まで以上にエモパーが楽しめるようになっている。

お話しする話題

声で ・朝の挨拶 ・出発時間/帰宅の挨拶 ・天気 ・今日は何の日 ・スケジュール ・ニュース ・電池残量 ・歩数 ・映画情報 ・テレビ番組 など
表示で ・近くのコンビニ ・近くの駅 ・近くのカフェ ・観光スポット ・今日の花 ・外出先での滞在時間 ・自宅までの距離 ・降車エリア など

ちなみに、AQUOS ZETA SH0-03Gには出荷時にエモパーのキャラクターとして、従来モデル同様の「えもこ」「さくお」「つぶた」の3キャラクターがプリセットされているが、熱血キャラの「おれんじん」、不思議キャラの「桜田かおる」もダウンロードで追加することが可能だ。

ユーザーを認識し、話しかけてくるスマートフォンというと、ちょっと身構えてしまうかもしれないが、実際にエモパーを設定して使ってみると、今までの「持ち物としてのスマートフォン」とは違った不思議な親近感が持てるようになってくる。もちろん、スマートフォンはスマートフォンでしかないが、そこにちょっと変わった情緒を持ち込んで、毎日、どこかで思わずニッコリさせてくれる存在と言えそうだ。

指紋センサーで、すばやくロック解除

SH-03Gで新たに搭載されたデバイスとして注目されるのが、メインカメラのちょうど下の部分に備えられた指紋センサーだ。SH-03Gそのもののロック解除だけでなく、さまざまなコンテンツサービスなどの認証にも利用できるため、快適に利用することができる。

新搭載の指紋センサー。ロック解除などに生体認証を利用できる

登録できる指紋の数は最大3つまでで、指紋センサーでロックを解除できないときは、パスコードを入力してロックを解除することも可能だ。指紋センサーは、セキュリティを維持しつつも端末のロックなどをすばやく解除できるのがメリットだが、SH-03Gの場合、前述のグリップマジックと合わせると、ユーザーの操作の流れが非常にスムーズになる。

机の上などに置いてある端末は、モーションセンサーにより、スリープ状態にあるが、端末を手にすることで、グリップセンサーが反応して、画面が点灯し、背面側に伸びた人さし指を指紋センサーに合わせて、なぞるようにすれば、ロックが解除され、スマートフォン本体の操作を始めることができる。つまり、端末を手に取り、ロック解除のために持ち直したりすることなく、操作できるわけだ。使いはじめたときはつい電源ボタンを探してしまったり、パスコードを入力しようとしてしまうかもしれないが、慣れてしまえば、かなりスムーズにスリープ解除から操作を開始することができるはずだ。

また、便利機能として、もうひとつ見逃せないのが日本語入力だ、今回のSH-03Gでは新たに「S-Shoin」(スーパーショイン)という日本語入力ソフトウェアが搭載されている。シャープ製スマートフォンの日本語入力は、元々、高い評価を得ていたが、S-Shoinにはフリック入力ミスの補正や定型表現を搭載するなどの機能が搭載されており、一段と使いやすくなっている。

フリック入力ミスの補正機能 定型表現を予測変換

この他にも従来モデルで好評を得てきた機能も数多く継承されている。たとえば、片手でも操作しやすいように、画面サイズを一時的に縮小表示する「画面縮小モード」や、右手で持つとき、左手で持つときそれぞれで入力しやすい位置にキーボードを移動できる「キーボード幅寄せ」「ロックNo.入力キー左右寄せ」といった「ワンハンドアシスト」、インストールしたアプリが勝手に電話帳などを参照してしまうことを検出できる「電話帳アクセスモニター」など、ユーザーの利用シーンを考えた便利機能が数多く搭載されている。まさに、日本のユーザーの嗜好を知り尽くしたシャープならではの取り組みと言えそうだ。

ユーザーの「もっと!」に応えるSH-03Gは買い!

すでに市場全体の半数近くまで普及したスマートフォン。当初はスペック的にも不安があったスマートフォンもここ数年でかなり完成度が高められ、すでに2回目以上の機種変更を迎える人も増えてきている印象だ。そんなスマートフォン経験ユーザーが次に選ぶスマートフォンに対しては、単純にハードウェアのスペックを追求するだけでなく、「もっと楽しく」「もっと便利に」「もっと快適に」というように、より多くの要素を求められるようになってきている。SH-03Gはまさにそんなユーザーの「もっと!」に応えてくれるモデルとして仕上げられている。美しい液晶ディスプレイとEDGESTデザイン、質感の高いメタルフレームと楽しいイルミネーション、きれいな写真やスーパースロー映像を楽しめるカメラ、スマートフォンとの毎日を思わずニッコリさせてくれるエモパーなど、スマートフォンをもっと楽しみたい、もっと便利に活用したいというわがままなユーザーの期待に応えてくれるはずだ。

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執筆: 法林岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話やスマートフォンをはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。主な著書は「できるWindows 8.1」をはじめ、「できるポケット docomo AQUOS PHONE ZETA SH-01F 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるゼロからはじめるタブレット超入門 Android 4対応」「できるポケット au Androidスマートフォン 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるWindowsタブレット Windows 8.1 Update対応」など、数多く執筆。Impress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。ホームページはこちら